キミへのコトバ

キミへのコトバ

あと二曲!!
だけどこの曲は語りたい事がいっぱいあります。
なので長くなるけど、全部書く。
「キミへのコトバ」



■毎回、曲の依頼の際に簡単な指示があるのですが、


・バラード(振り付けなし)
・全員で合唱
・曲の最後には「雪を降らせる」(一応、ネタバレ反転)


という3つが予め決まっていました。


まず、「全員で合唱」することから、
複雑でなく、簡単なメロディの「バラード」を作ることから始めました。


そんなわけで、この曲のメロディは凄くシンプルに作りました。


そして、この曲のデモを社長に送ったら、
その次の日には歌詞が出来てたのは驚きました。
歌詞に関しては過去最速。
本当、書くの早いなあ。




■メロディがシンプルな分、
この曲はアレンジに全精力を注ぎました。
特に、BGMでも言及したオーケストラアレンジをこの曲に取り入れることが、
今回の僕の最大の目標でした。



BGMを一通り完成させる過程でアレンジのコツを探っていたので、
この曲のアレンジの完成が一番最後の作業になったのです。
正に今回の集大成。


ドラム、ベース、ギター、ピアノは予め完成させておいて、
オーケストラパートのアレンジを開始したのは10月1日。
http://d.hatena.ne.jp/akkyworld/20101001
実に本番の7日前!!
今更ながら綱渡りだ・・・


そして20時間ぶっ通しの作業を経て時は10月2日、
なんとか完成させることが出来ました。


そしてそのまま稽古場に持って行きました。
http://d.hatena.ne.jp/akkyworld/20101002


■さらに、その稽古中にこの歌を全員で歌ったものを、
このレコーダーで録音したのですが、
それがこの曲の最後のサビのコーラスで使われています。


駄目もとで試してみたのですが、すごく綺麗にハマったのでビックリでした。
やはり、色々試すのは大事ですね。


■この曲のアレンジは、まったく初めての経験だったし、
それまでの自分の限界を超える挑戦でした。


それでも、自分のやりたかったことを100%形にすることが出来たと胸を張って言えるものが作れました。
こんなに嬉しい事はないです。



■余談ですが、
当初は「雪を降らせる」機械の音に音楽が負けてしまうんじゃないか?
という懸念もありました。
(以前使用しているのを見たときに、相当大きな音だったという意見もあり)
で、実際に舞台を観た方はお分かりのように、
まったく負けなかったぜ


場当たりで初めて試した時、
「勝った!!」と思わず叫び、社長とハイタッチしたのはいい思い出でございます。
http://d.hatena.ne.jp/akkyworld/20101007



※実際には、最近の機械は消音が優れていること、
音楽に差し支えがないように配置してくれた設営スタッフ、
そして音響の井上さんの力量があったからこそです。
一人の力だけでは舞台は成り立ちません。


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長くなりましたが、劇中曲の話はこれで終わりです。


最後に
みんなが精一杯に歌ってくれたからこそ、
どの曲も素敵な曲になることができたと思っています。



俗に「Akky!!マジック」と呼ばれた歌編集も実は表面的な微調整に過ぎなくて、
その人の歌声の本質まで変える事はできません。
編集で極端に歌を上手くすることは出来ないし、
編集で歌に魂を込める事も出来ません。



そもそも、舞台でやる時は完全に生歌なわけで、
ごまかしはききません。


舞台の歌も、CDに収録された歌も、
間違いなくみんなの実力の歌です。


あの日、舞台を見た人、CDを聴いた人の心を動かした歌です。


それを忘れないでいて下さい。