星のオペラ

伝説

ハチクロの最終巻がフライングで売ってないかなあと思って本屋に行ってみたもの、なかった。
まあ仕方が無いなあと立ち去ろうとした時に目についたのは・・・



伝説の「コミック・キュー 300号」
うお〜〜〜〜〜〜!!
最終巻よりも凄いの売ってたァァァァァァッ!!!
(問題発言)
当然、即買い。





話は2年前だったか3年前だったかに遡る・・・



本屋でたまたま見かけた雑誌。
「もしもドラえもんひみつ道具があったら?」
というテーマを元に、色々な漫画家の方が作品を掲載しているのを見て、
面白そうだったのでパラパラとめくってみた。


ナンセンスなもの、シュールなもの、難解で独自の世界観のもの、
ドラえもんの道具をモチーフにした色々な物語が掲載されていたのだが、
その中でも一際異彩を放っている作品があった。



「星のオペラ」


赤ん坊の頃に「犬のような生物が文明を持った星」に漂流した人間の少年の話。
設定はSFチックではあったけど派手さはなくむしろ地味で、
どちらかといえば少年の生い立ちや心情を丁寧に描いた作風で
ドラえもんの道具とか使われるような様子が全くなくて、
「一体どういう展開になるんだろう?」と、思わず見入ってしまったのですが・・・





感動しました。



物語そのものにも感動したのですが、
話の構成の見事さにも、心を奪われました。
見事な伏線に一切無駄の無い構成。
あまりの見事さに、本を持つ手が震えました。



ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、
最後の最後に、ドラえもんのとある道具が使われていることが判明します。
どちらかと言えばその道具自体もタケコプターやどこでもドアなどに比べればマイナーで地味な道具なのですが、
まさかあの道具を使ってあんな感動的な物語が生まれるなんて誰が想像したでしょうか?




この作者は誰だ!?この人は天才じゃないのか!?
その物語の1ページ目まで戻って見つけた名前。




それが、羽海野チカ先生の作品との最初の出会いでした。
家に帰って先生の事を調べて、数日後には「ハチミツとクローバー」の全巻を集めたのは言うまでもありません。




しかし、残念な事にその雑誌をその時に買わなかったのです。
999円(+税)もしたので即決できず、
「また後日」なんて思ってたら次の時にはもうなかったのです。
どれほど悔しい思いをしたことか。





そして、その雑誌が今日、本屋に売られていたのです。
これほど嬉しい事はなかなかありません。




今年の5月に第2刷が作られたようです。
当時手に入れられなかった方も、今なら手に入るかもしれません!!
明日、ハチクロ10巻を購入する時に一緒に探してみては?



「星のオペラ」の為だけに999円(+税)出しても、絶対損じゃないです!!
(他の作家さんのも面白いですよ〜。)